理系不倫サレ妻が書く、不倫女が書くべき謝罪文の模範解答 ~5W1Hの視点から、不倫という不具合の原因と再発防止策を添えて

誠意=投入リソース+犠牲の総量、である。

誠意は投入リソースと犠牲の総量の和

感情のこもった言葉かどうかなんてどうでもよくて、そこに時間、手間、金、社会的信用、精神的苦痛のどれかが乗ってるかどうかが本質。


不倫シタ側が最低限書くべき謝罪の構造

5W1H(When, Where, Who, What, Why, How)

不倫は、婚姻という契約における重大な不具合です。
不具合に対して「なぜ?」を5回以上繰り返すのは鉄則ですが、不倫女がよくやるのは
「でも」「だって」「好きになっちゃったから…」という因果関係のねじ曲げです。

謝罪には基本構造があります。
言わずと知れた5W1H(When, Where, Who, What, Why, How)ですね。
「不具合報告書の初期テンプレ」とも呼べます。

5W1Hによる構成
 ・When(不具合発生日)
 ・Where(発生場所)
 ・Who(関与者)
 ・What(行為内容)
 ・Why(原因分析)
 ・How(再発防止策)

今回は、不倫シタ側が最低限書くべき謝罪の構造を提示します。
これがないと再提出になりますよ、という基本のものです。


不倫女が不倫サレ妻に提出すべき謝罪文(模範構造)

図1. 5W1Hの謝罪の構成をふまえた謝罪文のひな型を、以下に提示します。


件名:不貞行為に関する謝罪と経緯のご報告

【When】

私が貴女のご主人と関係を持つようになったのは、2024年5月頃からです。

【Where】

初めて不貞行為が行われたのは、都内のビジネスホテル(新宿駅徒歩5分)でした。その後、職場近くや彼の自宅など、複数の場所で関係が継続しました。

【Who】

関係した相手は、貴女のご主人である◯◯さん(勤務先:◯◯会社、部署:◯◯部)です。私は当時同じプロジェクトに関わっており、接点がありました。

【What】

貴女のご家庭を破壊しかねない、深刻な不法行為である不貞行為を繰り返し、貴女に精神的苦痛を与えました。婚姻という契約における第三者妨害であり、私の行為は倫理的にも法的にも許されるものではありません。

【Why】

貴女のご主人に好意を持ち、それが理性よりも先行しました。完全に私の判断力と倫理観の欠如によるものです。配偶者がいるという事実を軽視し、自身の感情を優先しました。

【How】

今後は接触・連絡一切を断ちます。また、再発防止のため、職場環境・生活圏を見直し、必要であれば転職・転居等も含めて対応します。慰謝料等のご請求については誠実に対応いたします。


【再発防止策】

  • 原因分析:恋愛感情により判断力が鈍化 → 感情バイアスの影響
  • 再発防止策:感情に依存しない意思決定訓練、職場の倫理教育受講、既婚者との不倫禁止ルールの導入
  • チェック体制:上司および同僚に対し、異動や再配置の相談を実施

【最後に】

貴女に与えた苦痛は、私の言葉や行動で取り返せるものではないと理解しております。今後一切の接触を控えますが、必要に応じて誠意ある対応をさせていただきます。

この度は誠に申し訳ありませんでした。


テンプレートを実際に適用した例文

不貞行為は再発可能性の高いものであり、属人性の排除が重要です。本心かどうかではなく、仕組みで防止策を示すことが効果的です。
上記の謝罪文はそのテンプレートとして提示しました。

そこで、上記のテンプレートを実際に適用した例文は、以下のようになります。


◯◯様

突然のお手紙、失礼いたします。
私、◯◯(フルネーム)と申します。
このたび、貴女のご主人である◯◯様と不適切な関係を持ち、多大なご迷惑とご心痛をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

【When】

最初に関係を持ったのは、2024年5月末のことでした。

【Where】

都内のビジネスホテルにて、◯◯様と初めて関係を持ちました。
その後も職場や近隣の喫茶店での打ち合わせを装い、何度も接触しました。

【Who】

私と◯◯様の2人です。
私は独身であることを言い訳に、家庭のある方と関係を持つという一線を超えてしまいました。

【What】

配偶者のいる方と不貞行為を行い、ご家庭を傷つけ、貴女の精神的平穏を破壊しました。
私の行為は民法上の不法行為にあたり、責任を強く自覚しております。

【Why】

好意が理性を上回り、「既婚者だからこそ、私だけを見てくれている」という歪んだ解釈をしていました。
自分中心の思考が招いた結果であり、どんな言い訳も通用しないと理解しています。

【How(再発防止策)】

・職場を退職いたしました。今後◯◯様と接触する機会はありません。
・個人的な連絡手段もすべて削除しました。
・今後、既婚者との関わりを避けるため、自ら制限をかけた生活環境に移行いたします。

また、貴女からの慰謝料請求につきましては、誠意をもって対応させていただきます。

最後になりますが、このようなお手紙で謝罪が足りるとは思っておりません。

重ねて、深くお詫び申し上げます。

2025年◯月◯日
◯◯ ◯◯(署名)


まとめ:これは謝罪か、それとも報告か

これは謝罪文として十分なのか…?

上の例文の謝罪文は、謝罪も含まれていますが、事実の列挙であり、工程異常報告書のようでもあります。
5W1Hはすべて埋まっていた。再発防止策も記載されていた。

何が起きたか、なぜ起きたか、そしてどう防ぐか
その三点があれば、報告書としては十分に成立する。

でも、これは謝罪文として十分なのか…?

「謝罪」とは

「報告」とは、事実を時系列で整理し、然るべき手段を講じたと伝える行為。

一方、これに対して「謝罪」とは、
発生した事象によって損なわれた“信頼”や“尊厳”という
定量不可能な損害に対し、加害者自身が“可視的な犠牲”を差し出すことで、補償の意志を示す行為。

だと考えます。

表1. 不倫サレ妻が考える「謝罪の三要素」

要素内容
① 可視化された損失加害者が失うもの(お金、時間、労力、プライド、社会的信用など)
② 感情の非回収性すでに傷ついた相手の感情は戻らない前提で、それでも何かを渡す覚悟
③ 相手の承認謝罪の完了は自己完結ではなく、「受け取られたか」によってのみ成立する

表2. 不倫サレ妻が考える「謝罪と報告の違い」

比較項目報告謝罪
対象組織・システム・責任者被害者(感情のある他者)
目的状況の把握と再発防止信頼の補完と尊厳の回復
必要要素5W1H、再発防止策5W1H+犠牲の提出承認の取得
感情の扱い排除してよい排除してもよいが、犠牲で代替
成立の基準論理的に妥当であれば完了相手が「受け取った」と判断した時のみ

この謝罪文テンプレートの使用に当たって

表1と表2を総合的に解釈すると、今記事での謝罪文テンプレートは、
「報告のフォーマット」で、「謝罪の成立条件」をギリギリクリアしたもの、と言えるのではないでしょうか。