かつて「子どもは孫だと思えばいい」という育児の金言に出会った。
未熟で理屈の通じにくい存在に、完璧を求めない。それは期待値の適正化とも言える。
では、不倫した夫も「孫」だと思えば、許容できるのだろうか?
要点まとめ:“本来であれば不良品”を仕様内と見なす、精神的な判定基準の改ざん。
部品としては規格外なのに、「使えることにしてしまう」という、現場あるある(?)見なかったことにする系対応。
- 本来「これ以上は許されない」と設定していた規格値を広げる。
- 寸法交差はずれを“このくらいならまぁいいか”と勝手に広げてOK品へ。
- 寸法ズレてるけど「大勢に影響ないから通す」。
- 表面に傷あるけど「客は気づかないからOK…!」
- トルク足りてないけど「ネジ締まってるから合格!」
つまり、本来アウト判定されるような行動(不倫)を「今回は仕様内ってことにしよう」として、
自分の感情による“規格設定”そのものを緩めている状態。
基準そのものをズラしてるだけなので、工程としての再発リスクはむしろ上がっています。
私は「不倫サレ妻」です。
不倫というカオスも、向き合って紐解けば、新たな洞察や解決策を見出すことができるかもしれません。
感情の消耗を「工程ロス」ととらえてみる
「子どもは孫だと思えば腹も立たない」とよく言います。
ならば、夫も孫だと思えば、怒らずに済む…?
不倫サレ側の立場として、理性は言う。「感情的になるな」
でも感情は叫ぶ。「こっちは工程崩壊寸前だぞ」
この矛盾を抱えながら、品質管理のアプローチで、不倫シタ夫について考えます。
怒るか、許すか、離婚するか。その意思決定に“感情”はいらない。
「夫=孫」モデルは怒りの低減装置になる?
夫の言動や行動がトンチンカンなとき、「成長途中の存在」として見れば、怒りは和らぐはずです。
まるで歩留まり85%の量産ライン。まーヤバいですね。
「この歩留まりなら、さらに1個くらい不良でも仕方ないか」と思えるようになります。
ばらつき(Variation)は管理可能ですか?。
問題はそのバラつきが「偶然誤差」ではなく「特定要因による逸脱」だった場合ですね…。
品質管理で言う「ばらつき」とは
不倫シタ夫の不可解な行動を以下のように分類できます。
表1. 不倫シタ夫の不可解な行動
行動 | 許容範囲(管理内) | 許容外(管理外) |
---|---|---|
不倫 | たまたま1回なら観測誤差(USL内) | 2回目以降は工程逸脱 (規格値割れ) |
学校行事を不倫で欠席 | 単発なら「予定未登録」扱い | 2回目以降は「工程監視不能」 |
「俺は悪くない」発言 | 初回は観察フェーズ | 継続するなら「不良ロット確定」 |
育児非協力(不倫優先) | 日によってなら仕方なし | 常習化すれば「非協力因子」認定 |
このれを、管理図的視点で線引きをすれば、「怒るべき対象」がはっきりします。

怒りは“ノイズ”ではなく、工程異常を知らせる有効な信号です。
再発防止=工程改善:
不倫対応SOP(Standard Operating Procedure, 標準作業手順書)
不倫を「特定要因不良」とみなし、品質管理的アプローチで再発防止策を策定します。
これが感情を削らず、理性を保つ最短ルートになります。
表2. 不倫シタ夫の再発防止策
不具合 | 品質管理的対策 |
---|---|
不倫(複数回) | 工程停止勧告(別居) 外注評価(弁護士) 是正処置要求書提出 |
学校行事を不倫で欠席 | 優先順位Decision Tree(決定木)の提示 家族内行事カレンダー共有 虚偽申告抑制プロトコル |
「俺は悪くない」など逆ギレ発言 | ロジック・エラー検出ツールの稼働 リフレクションシート(ふりかえり記録シート)の提出 発言頻度の数値化で自覚促進 |
育児非協力(不倫優先) | 家庭KPIの設定 タスク自動アサイン 非協力度ヒートマップで可視化 |
「夫=孫」は歩留まり向上策 or 設計ミス?
製造業で「多少の不良は仕方ない」とするのは、歩留まりの概念に基づきます。
でも、ある条件を超えた不良品は「ロット全体の再設計」を迫られます。
夫を「孫」だと思って接するのは、感情コスト削減の工夫です。
ですが、再発が多く、反省がなければ、それは設計ミスです。
この時点でプロセス改善ではなく、製品切替(=離婚)を検討するフェーズに入ります。
結論:「怒らない」ではなく「意味なく怒らない」
不倫サレ側は怒ることを悪とされがちですが、技術の世界では異常検出(=怒る)は極めて重要なサインなのです。
ただし、そのサインを活かすには、その怒りの成分分析が必要になります。
- これは管理可能なバラつきか?
- 許容範囲を超えているか?
- 再発防止のための設計変更は可能か?
この思考プロセスが、感情の無駄打ちを防ぎ、破滅ではなく再設計へとつながります。
まとめ:その怒り、工程改善で済みますか?
- 不倫された今、夫に怒りをぶつけても工程改善にはつながらない。
- 不倫というカオスを不倫シタ夫の行動の「ばらつき」と見なし、対応戦略を最適化する。
- 「夫を孫だと思えばいい」は、一時的に規格値や交差を緩くする歩留まり改善策
- ただし、不良品の継続出荷(=不倫再犯)を許容し続ける設計思想には限界がある。
- 合理的な判断で「工程変更(離婚)」の是非を検討する。
今感じている怒りは、一時的な感情なのか。
それとも、構造的な工程崩壊のシグナルなのか。
もし後者なら、
設計者として、冷静にプロセスを見直す時期かもしれません。